無肥料、無農薬!菌ちゃん農法に挑戦 ②エサ集め
今回は菌ちゃん農法のエサ集めについてお伝えします。
菌ちゃん農法は、糸状菌を土の中にいっぱい増やして、その力を借りて野菜を育てます。野菜の根っこが糸状菌とつながることで土壌中のたくさんの栄養を吸収できるので、丈夫に育つんですね。なのでまず、菌ちゃんをたくさん増やすためのエサ集めが重要な仕事になってきます。
今回、初めてエサ集めをしてみて思ったのは、あたりまえのことだけれど、里山は菌ちゃん自体(=糸状菌)、そして菌ちゃんのエサの宝庫だということです。
私たちの拠点のすぐそばの里山には糸状菌がびっしり生えた杉の間伐材がいたるところに放置されています。糸状菌というのは白いカビの一種で、濡れた落ち葉などについているのを時々、みかけることがあると思います。細長い糸状の菌糸でできていて、発酵食品の生産や医薬品の原料になるものもあるそうです。これまで、糸状菌をさがした経験などありませんでしたが、近くの里山にちょっと足を踏み入れただけで、あるわあるわ、こんなに簡単に見つけられるなんて思いもしませんでした。あっという間に腐って白い糸状菌がびっしりとついた丸太を集めることができました。菌ちゃんが大好きな朽ちた竹も竹やぶにいけば、探すまでもなくいくらでも目に飛び込んできます。菌ちゃん農法には欠かせない落ち葉なんて見渡す限り、どこにでも‥。
美しい木や竹ではなく、朽ちてボロボロの木や竹こそが菌ちゃん農法では最高の資源!でも、こういうのってネットでは買えないものなんですよね。そうやって視点を変えて見ると、荒れた山が一転、宝の山に見えてきます。仲間と3人で拠点の近くの里山に集めにいったのですが、5メートルの高いウネを2本作るのに十分なエサ(軽トラ一杯分)を集めるのに1時間かかりませんでした。朽ちた丸太や竹を取り除くと、きれいになって見栄えがよくなります。まさに一石二鳥。なんだかとても気持ちのいい楽しいエサ集めでした!
日本の里山の多くが今、活用されることなく、荒れてしまっています。いわば厄介者扱いされているわけですが、菌ちゃん農法にとっては宝の山。菌ちゃん農法が大きく広がれば、再び、価値のあるものとして見直されることになるかもしれませんね。
(今回集めた菌ちゃんのエサ
・糸状菌のついたスギの間伐材
ウネの左右5メートルずつ×2(10メートル)×2本=約20メートル分
・朽ちた竹=約80メートル分
・枯れ葉=90リットルの袋 10袋分)
次回は、菌ちゃん農法で大きな役割を果たす竹炭づくりについてお伝えします!