大豆の”救出”
6月中旬に初めて大豆を植えた中井さんの畑に行ってみました。
その後、およそ1か月、山口に戻っていた間に畑は草ぼうぼう。
中井さんが芽を出した大豆のそばにリボンのついた支柱を立ててくれたそうなのですが、
その支柱すら見えない状態です。
“大豆、大丈夫? 生きてる?”
近くのホームセンターで買ってきたノコギリガマを初卸、すぐに大豆の救出活動を開始しました。
でも一体、どれが大豆で、どれが雑草なのか‥。
ネットで大豆の葉を調べると、40センチほどの背丈に伸びた大豆が雑草の合間で
何とか踏ん張っているのがわかりました。
早速、カマで回りの草を刈り取っていったのですが、草の勢いはすごく、
途中からは、“大豆、待っててよ、いま助け出すから”という気持になり、雑草たちと闘いました。
5本くらい、救出作業が進んだところで、長男が叫びました。
「お母さん、これ、大豆じゃない!」
「葉っぱにギザギザがあるし、茎も違うよ!!」
なぬ~っ?
もう一度、ネットの写真と見比べると
確かに!
大豆ではないシソの親戚のようなものを大事に大事に救出してしまっていた私‥。
大豆は?
幸い、大豆を刈り取るという愚行までは至っていませんでした。
周りの草が刈り取られ、地表にドンと姿を現した大豆は、“あー、すっきりした”と、
大きく伸びをしているような感じがしました。
農作業は色々と大変だけれど
手をかければその分、植物が喜んでくれているような気がしてきます。
もうすぐスッキリするから、ちょっと待っててよ。
全身汗だくになりながらも、そんな無言の会話をしながらだから頑張れるのかな。
周りの草に背丈を越されて光が届かなくなり、育たなくなる寸前のギリギリの救出劇でした。
夏の農作業は草との戦いです。
どこのスーパーやホームセンターに行っても
入り口のすぐそばの目立つところに除草剤が大量に並べられている理由がわかります。
除草剤を使わないからには、それなりの覚悟が必要なんですね。
(後藤 千恵)