おわりに

 少しでも早くこのメッセージを世に問いたかったのですが、人類の発明してきた科学技術の成果の中で、最も意味あるものとして情報通信技術の発達を評価してきた私ながら、日本の西のはずれの農村に身を置いて、自給自足的な生活の傍ら、地域の諸課題に向かい合ったり、かっての地主の家産の維持・営繕に(これらは今、世に無償でお返ししようとその道を開いているところですが)コンピューターを利用して発信できる術を身に着けるいとまはありませんでした。コンピューターは人手を借りて据えたものの、この5年、緑内障を発症して視力は落ちるばかり、右目はすでに失明、残る左目もメガネでの矯正は効かず、視力0.15あるかなし、切歯扼腕していたところにこの5月の連休にパソコン操作に熟達した親子連れの方々の世話になり、口述筆記のような形で私の口にしたメッセージをコンピューターの画面の上に並べてもらうことができました。どれほどの人々の眼に止まるか、この長文を読み終えてくださるか、まったく見当がつきませんが、ここは言葉通りの神頼み。仮にご意見をくださる方がいても、私は多分、コンピューターの画面を読み取ることができず、お返事もできないような有様ですが、どうかご勘弁ください。文字を打ち込んでくださった親子の方々にお礼を申し上げます。